道の重さ
武道、芸道など”道”と名のつくものには様々あります。”道”に志すのは、とても大変な事です。
”道”は深い。
誰もこれだと指し示し、見せてはくれません。
自ら求め、自ら励まねばなりません。
人間の弱さ、甘さ、暗さが露呈します。
何度も何度も自分に言い聞かせねばなりません。
仏陀の行は、血枯れ、骨砕けるほど壮絶であったといいます。
”道”は厳しい。
無常・悲愁・苦しみに遭遇しても、歩みを止めてはなりません。
”道”を途中でやめると全てが水の泡になります。
他者のために自分の務めを疎かにしてはなりません。
”道”のためには“自分”を捨てる覚悟が必要です。
”道”に志す者は皆、このように承知しています。
だから、他者に迷惑をかけず、本人も助けられることを承知しません。
”道”は孤独。
一度悟ったからといって、それで終わりではありません。
それを最期まで守り通さねばなりません。
頂きに達するより、更に強靭な精神力が必要です。
仏陀は50有余年に渡り、理と法の領域を歩み続けました。
このように、”道”は容易に得られるものではありません。
この世的な楽しみは諦めねばなりません。
それでも、無数の先人がそれを求めました。
”道”は、それだけ信頼に足り、寄る辺たり得るのです。
思伝門下塾 池之内 亨
2022年09月13日 21:18