勝つことの意義
兵法の戦い方に5つの方法論があります。一、勝算を多くする。
宮本武蔵流の戦い方です。
一、戦力を最大活用する。
戦国時代の陣形やランチェスターの法則です。
一、実を避けて虚を撃つ。
孫子の“兵は詭道なり”、己の強みをもって敵の弱きを挫きます。
より戦略的になれば、
一、塚原卜伝の無手勝流、要は、逃げるが勝ち。
ならば、この究極として、
一、“君子危うきに近寄らず”、災い自体を回避する。
兵法の極意は、誰も傷つけず目的を成すことにあるようです。
“最善は戦わずして勝つこと”、孫子も指摘しています。
ならば、改めて、戦って勝つことの意義を問わねばなりません。
本来、戦いは極めて合理的です。
より修練習得した者が、勝つべくして勝つものです。
従って、もとより戦って勝つことに意義などないのです。
人生の戦いも同様ではないでしょうか。
思伝門下塾 池之内 亨
2023年06月24日 07:02