線引きの功罪
虐待やパワハラはあってはなりません。これらをしっかり定義し、判断の線引きラインを設けることで監視の目を強化できます。
その一方、線引きに囚われすぎると、やりにくさを感ずる人もいます。
論語にこんな話があります。
葉県の長官が孔子に言いました、「私の村には正直者がいます。彼の父が羊を盗んだ時、自らの父を訴えました。」
孔子は言いました、「私の村の正直者は違います。父は子のために罪を隠し、子は父のために罪を隠します。」
“大道廃れて仁義あり。知恵出でて大偽あり”(老子)
線引きの結果、どれだけ成果が出たとしても、真の目的や心の在り方を問う姿勢は忘れないようにしたい。
思伝門下塾 池之内 亨
2023年02月05日 20:55