【幸せ】私たちは文明でなく心によって幸せになります
それは人間の力を大きく上回り、巨大な構造物となって佇んでいます。
確かに、人類80億人の生存環境を維持するために、文明は大きな役割を果たしています。
しかし、何もかもを文明に依存するのはよくありません。
そもそも文明は人間の豊かな暮らしを実現するために創造されました。
しかし、幸せを実現するものではありません。
人間の心は決して”もの”によって満たされるものではないからです。
文明依存はむしろ、幸せを遠ざけてしまいます。
文明社会を発展させるために生み出された多くの犠牲がそれを示しています。
環境破壊や人間疎外など、幸せとは逆方向の要素ももたらしました。
今一度、私達は文明の原点に立ち返り、文明との付き合い方を反省しなければならないでしょう。
文明の黎明期の原動力となったのは、ルネッサンスで誕生した合理主義です。
ルネッサンスで人間万能主義に陶酔した時代、あの歓喜は何だったのでしょう?
文明による歪みが明らかとなった今では明らかです。
神を追い出し、科学の力で自然を支配した結果、明かになったのは、合理主義は理性の皮をかぶった欲の塊に過ぎなかったということ。
文明の力で何でもできると錯覚し、人間の傲慢が一気に爆発されたものであるということ。
そこに人間らしい理性はありませんでした。
人類80億人を養っていけるだけの文明を築きながら、これほど多くの格差や貧困が放置されている現実が、それを如実に示しています。
敵は本能にあり。
今こそ、本能を克服して、真に公平な社会を目指す時ではないかと思います。
それにはやはり、愛や共感といったソフトを育むことが大切でしょう。
思伝門下塾 池之内 亨
2024年08月11日 09:40